第4弾


スーパーボンバーマン3

8月15日は終戦の火
















2007年8月15日。


場所は福岡県福岡市南区、井尻駅付近の某所。


そこに激動の二十世紀を駆け抜けた乱世の漢たちが集結しようとしていた。


目的はスーパーファミコンソフト、スーパーボンバーマン3をするためである。
















スーパーファミコン ボンバーマン3



ハドソンから発売された前世紀のスーパーファミコン用ソフトである。


だが、これは普通のゲームではない。


爆弾で相手を爆殺するという近年稀に見る残虐非道の必殺ゲームである。


そのプレイの後に残るものは、火薬の硝煙とだけだった。


まさに外道。

まさに地獄絵図。


これがスーパーボンバーマン3の正体だったのだ。






そして2007年、現在。


こんな凄惨なゲームをプレイする人間はいないと世間では確信していた。


だがその思いは完全な裏切られる結果となった。


このソフトで戦いを続ける戦士たちはまだ生き残っていたのだ。


ここ福岡市南区に。














ボンバーマンで戦い続ける四人の戦士たちが集結






一人目の戦士はブラックタイガー


四人の中で最年少ながらゲーム、アニメに関する知識では右に出るものはいない。


そのアニア知識の圧倒的容量は、一人IBMと呼ぶのに相応しい。


また躍動感溢れる行動を取るため、周囲へ発する物音の大きさは重戦車と同等。


ボンバーマンでは小勢力ながらも意外性の高さで周囲を翻弄する策士でもある。












二人目は、数正


奇抜な服装と甘いマスクを持つが、四人の中で唯一福岡市に定住することが出来ず。


やむを得ず、久留米に定住し中央進出の機会を伺っていた眠れる獅子


服装だけでなく発想も奇抜で、近年では様々な分野で活動し成功を収めている。


ボンバーマンでは四人中、もっとも攻撃性の高い戦術をとる。


他の分野と同様、ゲームでも才能を遺憾なく発揮する万能タイプ









三人目はかの有名な雑記王、鮫島幸雄


数々の雑記でこのHPを撹乱した福岡市南区きっての雑学王である。


ボンバーマンでは空間把握能力に長けており、腕前は四人の中で最高である。


鮫島幸雄の最大の長所は、死なないこと。




かつてある人物は言った。


「勝者とは勝利を収めたものではない、最後まで立っていた者のこと」


であると。




そのことを身をもって実現し常に勝利を収めてきたのがこの男である。


やみくもに敵を倒すのではない。


あくまで敵から身を守るのだ。


たとえどんな厳しい攻撃にさらされようとも、必ず帰ってくる。


これが鮫島幸雄の強さであった。


2007年の福岡市南区に、鮫島幸雄に対抗可能な戦士はもういなかった。





しかし…。

その王者・鮫島に最後まで抵抗する者もいた。








それこそ最後の四人目、ガードリーダーである。


長年、様々なゲームで鮫島幸雄と戦ってきたロングソード連合の隊長。


戦略シュミレーションゲームでは、「守りのガードリーダー」と異名をとる謀将。


しかしSDガンダムXなどをはじめ、近年は鮫島幸雄相手に苦戦。


このままでは終わらない、いや終われない。


自由という名のファシズムを振りかざす鮫島の軍門に下るなど、この男には出来なかった。


ボンバーマン3では鮫島幸雄どころかCPUにすら勝てない弱小のガードリーダーだったが…


あくまでも鮫島打倒の悲願を達成すべく、果敢に挑戦した。







四人の男たちはそろった。


己の信念、野望、決意、そして愛を胸に秘めて。


スーパーボンバーマン3対決バトル、ぼびぼ大会の開幕である。





…ひとはまた過ちを繰り返そうとしてた…



















ガードリーダー 「さて、どうしたものか…」




決戦一ヶ月前からガードリーダーは頭を悩ませていた。







というのも、ガードリーダーはボンバーマンが大の苦手だったからだ。







ガードリーダー 「問題は鮫島幸雄をどうやったら仕留められるか、だな」




偉大なるレベンディックを信奉するだけでは勝利は得れない。

大事なのはプラン。有効な手段である。




しかしこれまでの戦いを振り返る限り、ガードリーダーと鮫島の腕の差は天と地の差

なにしろ目標の鮫島幸雄にたどり着く前に、たいてい数正COM殺される始末(汗)












しかもこの配置では、どうしても数正やCOMとの接触が多い。

COMは最高レベルのため当然手ごわく、また数正も鮫島幸雄に次ぐ実力者

桶狭間戦法のような裏技を使おうにも、鮫島幸雄が遠すぎる…(泣)




やはり鮫島幸雄に対抗する方法はひとつしかない。


そう・・・練習あるのみ!!










決戦数週間前から、ガードリーダーは単身コンピューターを相手に猛特訓開始。

鮫島幸雄に戦いを挑めるだけの実力をつけるにはひたすら練習するしかないのだ。


毎日朝から晩まで働き、その後はボンバーマンの特訓。

過酷なる日々であったが、練習のかいあってガードリーダーの実力は飛躍的UPを遂げた。



特訓を耐え抜いたという自信。

そしてCPU相手に培われた確かなる実力。

ガードリーダーは士気および練度、最高の状態で決戦に臨む。

















そして8月15日。























ちなみに8月15日といえば、いわずと知れた終戦記念日である。

1945年8月15日、我々の祖先が敗れた。

だが今日敗れるのは、我々ではない。

鮫島幸雄なのだ。








ロングソード連合ぼびぼバトルの会場へ到着!

さっそく数正(写真左)、鮫島幸雄(中央)、ブラックタイガー(右)が部屋の物色に取り掛かる。








数正 「よっしゃあ、準備するばーい」


もともとデリヘルなどを呼び寄せるために作られたと思われるのが当マンション。

スーパーファミコンをやるには十分すぎるほど贅沢な空間であるw

それにしてSFC用マルチタップをちゃんと保管している鮫島幸雄にはいつもながら大助かりである。












 

準備は整った…いざ決戦!


鮫島幸雄 「ではまあ、はじめますか」


ブラックタイガー 「いやー!久々ですな−」


数正 「ふっ、君たちはすぐ死ぬからな」


ガードリーダー 「寝言は寝て言え」








1P 白・鮫島幸雄 2P 黒・ガードリーダー
3P 赤・数正 4P 青・ブラックタイガー 5P 緑・CPUレベル3


吹き飛ぶブロック、散っていく戦士たち・・・

爆発と悲鳴がこだまする恐怖の18禁ゲーム、ボンバーマンの真骨頂である。





数正 「あーしまった…!!やっちまったぁー!」


ガードリーダー 「くそ!鮫島め!ルーイか!」


ブラックタイガー 「爆弾を捨てて逃げてェェ!」


動揺する周囲の人間をよそに、着実に生き残っていく鮫島幸雄。

レベルが上がったとはいえ、その冷静な試合運びはガードリーダーの及ぶところではない。







ガードリーダー 「まだ終わってない!まだ…」


数正 「いや終わりダヨ」


鮫島に最後まで肉薄していくガードリーダーだったが、初戦は完敗。

鮫島は家ではボンバーマンなどまったく練習していないはずなのに・・・。

これこそまさに天性。恐るべき才である。


ガードリーダー 「王者の剛拳、いまだ衰えずか…!」






 

ガードリーダーは何度となく鮫島幸雄にタイマン勝負をしかけるが…その度に戦死。

そのたびにアツクなって突撃を繰り返す自滅癖が発生。

これでは・・・何回やっても、何回やっても鮫島幸雄がたおせないw









鮫島幸雄 「まあどこのステージでもかまいませんよ?」


圧倒的な鮫島幸雄は他の3人を寄せ付けず連戦連勝。

前半戦、鮫島幸雄にかろうじて攻撃を仕掛けれたのはガードリーダーのみ。

数正、ブラックタイガーは半年近くあったブランクの影響からか、まったく振るわず。








悦な気分のロングソード連合情報参謀・数正


↑顔は隠したので表情は見えないが…

しかも数正、不調にもかかわらず満足そうに笑っておりました(汗)

負けても薄笑いを浮かべるところをみると、どうやら腰抜けのようだなw










その後もガードリーダーは鮫島幸雄に単身猛攻をかけるが…



ブラックタイガー 「ありゃまあ、あっけない」


数正 「お前さぁ、あわてすぎったい」


ガードリーダー 「うっせーな!わかったよ!」









ガードリーダー 「じゃあメモりゃあいいんだろ!メモりゃあ!(怒)」


ブラックタイガー 「本気で書いてるし…(汗)」



猛特訓を積んできたにもかかわらず、連敗街道を突っ走るガードリーダー。

このまま鮫島幸雄の軍門に下ってしまうのか?

否。それだけは断じて否である。












「リラックス…リラックス…」


まずは落ち着け、話はそれからだ。










ようやく落ち着きを取り戻したガードリーダーは各ステージで反撃開始。

特訓の成果を遺憾なく発揮し、鮫島幸雄に次ぐ勝ち星を挙げていく。

さらにここにきてガードリーダーにルーイが連発。運も味方した。









中盤戦までガードリーダーは鮫島幸雄を抑え、2度も優勝を果たす快挙。













ブラックタイガー 「本気で練習してきたんですね…(汗)」


ガードリーダー 「何事も練習すればうまくなるってのがわかったよw」


万年最下位争いをしてきた男の逆転劇。

偉大なるレベンディックの名の下、ガードリーダーは獅子奮迅の活躍だった。











 

しかしガードリーダーの台頭に焦った鮫島幸雄がいよいよ全力攻撃を開始。

冷静沈着かつ残忍な試合運びで次々とガードリーダーの行く手を遮った。


乱戦なら奇襲が得意のガードリーダーは脅威。

そのため鮫島幸雄はガードリーダーとの短期決戦を避け持久戦を展開。

そしてタイマンバトルで確実に仕留め、ガードリーダーから活躍の場を奪い去った。








ガードリーダー 「確かな差か…もはやここまでか」


圧倒的な王者、鮫島幸雄に為すすべなく倒れていく戦士たち。

このまま鮫島幸雄の天下を指をくわえて見ているのは…男子の屈辱である。

追い詰められたガードリーダーは、ここで最後の賭けに出る。









ガードリーダー 「ブラックタイガー、コントローラー代われ!
















なんとガードリーダーはブラックタイガーとコントローラーを交換し、4P(青)に!

これならば鮫島幸雄の喉元に確実に食らいつけるはずである。

この常識はずれの奇襲戦法で最後の逆転を狙うガードリーダー。

はたして「ラストギャンブル」の明暗は…。








ガードリーダー 「キック、ゲットだぜ!!」


この奇襲戦法で運が向いたと確信したガードリーダーはキックを入手。

数正、ブッラクタイガーが散っていく中、単身鮫島幸雄に突撃を強行した








ガードリーダー 「鮫島ぁぁ…っ!」


仇敵を捕捉したガードリーダーは鮫島幸雄に特攻!


キックしかアイテムを持ってないため、もう特攻しか戦法が残っていなかった。


ガードリーダー 「うおおおっ!」






















もはや気分はエヴァ零号機であるw






















「ガードリーダー!?キックしか持たずに!!」

ろくな装備もなしに突っ込むガードリーダーにシンジ君も驚くw
















ガードリーダー 「これで終わりだ、死ねぃ!」















鮫島幸雄 「うざったい!」


王者・鮫島幸雄もキックを入手済み。果敢に蹴り返す。










鮫島幸雄と蹴りとガードリーダーの蹴りが衝突!



いや、意地と意地の衝突である。

お互い一歩もひかない…!

しかしこのままでは爆弾が爆発してしまう!!



それでも構わず、ガードリーダーはATフィールド全開。




ガードリーダー 「一緒に死ね!」



















「自爆する気!?」

















「ガードリーダーッッ・・・!!」

普段感情を表に出さない某司令も思わず立ち上がる!















ガードリーダー 「あ」


鮫島、ヒラリと右へ。
















しまっ…!!















ぼぼーん



















ギャアーっ!!!




ブラックタイガー 「なんてことを…(汗)」




もはや為す術なし。

ガードリーダーの捨て身のラストギャンブルも完全に破綻。




まさに鮫島幸雄の完勝であった。






















合計対戦回数 95回


こうしてガードリーダーの夏は終わった…。


玉音放送とともに、メモした通算勝利回数が公開された。








最下位 ブラックタイガー 6勝






4位  CPU 9勝







3位 数正 11勝








2位 ガードリーダー 15勝 優勝回数2



予想外の大健闘を果たしたガードリーダーだったが、王者の壁は厚く…













優勝 鮫島幸雄 32勝 優勝回数9



その圧倒的実力は今なお健在だった鮫島幸雄がブッチギリの優勝!


しかも優勝回数から見れば、鮫島幸雄はほとんど全ステージを制覇していたのだ。


しかし、しかしである。


ガードリーダーの奮戦はこれまでにない素晴らしいものであった。


偉大なるレベンディッカーとしてその功績は大いに称えられるべきであろう。


鮫島幸雄の腕が見事だった、ただそれだけである。


まったく…敵ながらたいしたこわっぱよ。













こうして清々しき思いを胸に、戦士たちのぼびぼバトルは8月15日とともに終戦へ。

男たちの戦いは終わったのだ。





























ガードリーダー 「いやー楽しかったわ」




数正 「くっそー、やっぱ俺も練習しておけばよかった」





ブラックタイガー 「次回はこっちも練習しないとw」




数正 「お前が[あわてすぎ]ってメモったのがウケたww」




ガードリーダー 「ははは、まったく終戦記念日に何やっているんだろうねww」




戦闘終了後、福岡市南区の居酒屋でおだやかな会話が進む。


これこそ戦いの後にある安らぎの平和である。












しかしそれは…必ず破れる束の間のものでもあった。

















鮫島幸雄 「終戦記念日?敗戦者のために黙祷すればよかったかな?」





ガードリーダー 「な、なにイ!!」





鮫島幸雄 「いやー、ひとりだけ勝利の美酒になって申し訳ないw」





数正 「コ、コノヤロー…(怒)」












前言撤回だ。


鮫島幸雄のような人間を認めるわけにはいかん。




「この愚か者めが!もうガマンできんわ!!」










平和は破られた。男たちは打倒・鮫島幸雄を誓う。


己の信念、野望、決意、そして愛を胸に秘めて。


スーパーボンバーマン3対決バトル、それは何度でもよみがえるのだ。


男たちに終戦の日はない。


そして
終戦の火が消えることもない。








ブラックタイガー 「次はこうはいきませんよ!」



数正 「練習するぜ、オレ…」



ガードリーダー 「次こそ…ぜったいに潰す…!」








…ひとはまた過ちを繰り返そうとしてた…











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