第16弾



重装機兵ヴァルケン


PartC






















「重装機兵ヴァルケン」をパンチだけで全面クリアするという暴挙に等しい挑戦をするガードリーダー。











ガードリーダーはその長年かけて培った操縦テクニックで幾度のピンチを見事突破。


ついに最終ステージへと到達することに成功した。














最終ステージの舞台は敵国・欧亜連の首都ブリュッセルである。












戦争を終結させるには欧亜連の国会議事堂を押さえるしかないが、すでに母艦バーシススクラップ状態・・・


もう戦力と呼べるのは、士気旺盛なガードリーダーを除いて存在しなかった。









戦争終結を賭けた欧亜連の首都攻撃だったが、当然欧亜連は戦力を総動員してこれに抗戦。


配備中のASはもちろん、パワードスーツに戦車、対AS砲、そして試作段階の兵器までも投入。









さらに欧亜連は、なんと生身の歩兵までも動員。


神州不滅を信じる必勝の信念で、合衆国侵攻部隊を相手に絶望的なまでに交戦。










この欧亜連の激しい抵抗によって合衆国軍は各地で大損害を出し前進も遅延。


まさに窮鼠猫を噛む・・・である。





そんな中、幸運にも首都中心部に到着したガードリーダーは、先頭を切って国会議事堂を目指す。



ガードリーダー 「国会議事堂への一番乗りはこのガードリーダーが頂くぜ!!」













残骸と化したブッリュセル市街を前進するガードリーダーに、低空から敵輸送機が接近!








ガードリーダー 「・・・・来たか・・・」


輸送機から投下されたのは、これまでの戦いに登場しなかった
新型ASだった。


この新型機・・・その名は・・・・



























その名は、レベンディック。


















合衆国に資源地帯を確保された欧亜連は、高額な兵器を量産する余力がもう残っていなかった。


そこで新型機レベンディックの開発コンセプトは「低コストで大量生産できるAS」だった。


機体に凸凹を無くすことで生産ラインの簡略化(つまり低コスト)を可能とし、同時に重装甲を実現したのだ。






欧州アジア連邦が劣勢の中、知恵と努力を振り絞って生み出したのがこのレベンディックなのだ。


しかしときすでに遅く、首都攻防戦が開始されるまでの間に配備できたレベンディックはわずか200機。


欧亜連にとってレベンディックはまさに、遅すぎた救世主だったのだ。











苦境に追い込まれた国の必死の努力、そしてそれが無駄に終わった残酷な現実。


ヴァルケンの攻略本に書かれたこの設定資料にガードリーダーが感涙したのは言うまでもない。


ガードリーダーは敵キャラとはいえ、不憫な生涯を送りつつ勇敢に戦ったレベンディックを心より尊敬。


初めて攻略本を読んで以来、終生レベンディックを崇拝し続けることを誓うのだった。


1999年のことである。








   


以後ガードリーダーは生活環境のあらゆる場面でレベンディク信仰を実施。


自室のみならずアルバイト先でも会社の備品であるレベンディックの拡大コピーを貼り付け程だったw




首都攻防戦で劣勢の中、最後まで勇敢に戦い抜いたAS・レベンディック。


その後姿をずっと見続けてきたロングソード連合隊長・ガードリーダー。







そして2008年。


両者はプレイ日記という戦場の上で、運命的な戦いを繰り広げることになる。















ガードリ−ダー 「レベン・・・ディック・・・ッ!」



ガードリーダーVSレベンディック。その戦いはレベンディックの攻撃から始まった。


「男の戦いに言葉は要らない」・・・まるでレベンディックがそうつぶやいているようだった。


これは戦争なのだ。


戦争は勝たなければ意味がない。


崇拝しているレベンディックを倒さなければ、欧亜連の国会議事堂へはたどり着けないのだ。












ガードリーダー 「なに!!」


重装甲のレベンディックは、ガードリーダー渾身のフルパワーメガトンパンチを見事に耐える。


普通のザコキャラならば一撃でふっ飛ぶはずなのに・・・




レベンディックの装甲、そして欧亜連の人海戦術と熱狂的犠牲攻撃。さらに敵本拠地という地形。


もはや孤立無援・四面楚歌のガードリーダーに勝機はないのか?





















これは局地戦だ


つまり実力差があってもここだけは絶対勝てるというポイントで勝負する














レベンディックとガードリーダーの1対1なら・・・
















絶対にガードリーダーだ

















ガードリーダー 「見える・・・!!」



10年間ヴァルケンをプレイし続けた男の崇高な拳が、レベンディックの装甲を打ち破った。











 


しかし安心したのも束の間。今度はレベンディックがチームで攻勢をかけてきたのだ。


レベンディック3機・・・これにはさすがのガードリーダーもお手上げ。


さらにここでついにパンチの弱点が露見。


それはヴァルケンのシールド防御中にはパンチのエネルギーゲインが補充されないことだった。




つまりフルパワーのパンチを連続して打ち込むにはシールド防御してはいけないのだ。


勇猛なレベンディック3機に、シールド防御をしないで戦うのはあまりにムチャであり・・・










ガードリーダー 「うおおお!!」



これまで自機を無傷で戦い抜いてきたガードリーダー、ついに初の撃墜を遂げる。


もっともここはガードリーダーの下手さを責めるより、レベンディックの奮闘を称えるべきであろう。


レベンディックを見込んだガードリーダーの目は、間違ってはいなかった。


敵国・欧亜連の兵士とはいえ、その勇敢な戦いぶりはまさに賞賛に値する。











前線に復活したガードリーダーは、その後も頑強に抵抗する欧亜連首都防衛部隊に苦戦。


だが敵の出現パターンを覚えていたため、なんとか抵抗を排除し国会議事堂へと突貫する。








 


国会議事堂へ到達したガードリーダーの前に立ちはだかったのは・・・やはりレベンディックだった。


もはや戦いの勝勢はあきらかだったが、それでもレベンディックは勝負を捨ててはいなかった。


これこそまさに戦士の姿である。


ガードリーダー 「レベンディック・・・お前はまさしく強敵(とも)だった」


















ガードリーダー 「レベンディックのこと・・・好きだっていうの忘れないよ」


















レベンディック 「ガードリーダー・・・君に倒されるのなら・・・」














ガードリーダー 「・・・ごめん」















 


涙を拭って議事堂内に突入したガードリーダーは欧亜連の占領を高らかに宣言した。


しかしそこに現れたのは高機動試作AS・ゾアフレムに搭乗したベルダーク少佐だった!







 

一機で数十機分の働きを為すスーパーウェポンとして莫大な予算をかけて作られたゾアフレム。


それと対峙するのはあらゆる戦闘で活躍してきた合衆国の最優秀量産機・ヴァルケン。


超高性能の試作機が勝つか、実戦を潜り抜けた量産機が勝つか。


長きにわたった大戦・・・最後の名勝負である。











ガードリーダー、超高性能AS・ゾアフレムを一蹴!















「ゾ・・・ゾアフレムを一撃で・・・」


「ゾアフレムってあんなによわかったけ・・・?」


「いや、やつがよわいのではない・・・」










「ガードリーダーが強くなったのじゃ!」











 


ゾアフレムを撃破したガードリーダーは欧亜連のシェルマーク大統領を追い詰めた。


しかしシェルマーク大統領はすでに覚悟を決めていた。


彼が自ら命を断ったのは、はたして本当に正しかったのであろうか?







 


シェルマーク大統領の死を確認したガードリーダーだったが、まだ戦いは終わってはいなかった。


戦争が終結したのが信じられない欧亜連の残存兵力は、試作機ヴォルカ−ノの前面に立てて抗戦。


しかしゾアフレム同様、熟練パイロットであるガードリーダーにタイマン勝負で勝てるはずはなかった。













最後に待っていたのはベルダーク少佐、そして超重量級AS・ビルドヴォーグだった。


その圧倒的な巨体はもはや機動兵器のカテゴリーを超え、宇宙要塞の如きである。


ガードリーダー、そしてヴァルケン最後の戦いが始まった。










 


ガードリーダー 「お前らみたいなデキソコナイより、レベンディックのほうが何倍も強かったぜ!」


ゾアフレム、ヴォルカーノ、ビルドヴォーグ・・・天文学的コストのかかった欧亜連の試作兵器の数々。


いくら単体での性能が優れていようと所詮はただの高級乗用車。


優れた大衆車であるレベンディックの量産化に全力を注いでいれば欧亜連の命運も違っていただろうに。










ガードリーダー 「あの世でゆっくりとレベンディックに教えを乞うんだな・・・」



これまで苦戦した高射砲陣地破壊、そしてレベンディックとの戦い。


それに比べればビルドヴォーグの攻撃など、涼風のようなものである。


最初から使い続けたガードリーダーの拳は、いつしか王者の豪拳となっていたからである。




ガードリーダー、最後までパンチのみでビルドヴォーグに圧勝!!
















 


そしてエピローグへ・・・

















 



ENDHING



兵士たちの戦いは終わった。



そしてガードリーダーの挑戦もここに終止符を打つ。



パンチのみという暴挙に等しい戦いであったが、十年にわたるプレイ経験がそれを可能としたのだ。



戦士に勇気と誇りがある限り、決して不可能なことはないのだ。



レベンディックがその身をもって示してくれたように・・・。





















レベンディック・・・そしてヴァルケンら偉大なる戦士に、栄光あれ。
















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ボスキャラ名鑑C
レベンディック

大量生産を主眼に設計された量産型AS。装甲は厚く戦闘能力も高かったが、資源不足のためにほとんど量産できずに終戦を迎えた。不幸な誕生にもかかわらず、その並々ならぬ奮戦振りで「記憶に残るAS」として伝説となった。
ゾアフレム

レベンディックとは正反対の、「一騎当千のAS」の理想を具現化した次世代機。大型バルカン砲にミサイル、そして無人攻撃機アンファンを装備。その攻撃力はヴァルケンを遥かに越えていた。格闘能力も高く、クライヤーホイールを応用したショルダータックルをかましてくる。完成があと半年早ければ戦局を変えていたといわれる究極のAS。
ヴォルカーノ

大戦末期、欧亜連の首都地下工廠で完成していた試験用大型AS。ASというよりもASサイズの機動兵器。電磁クラフトによる移動と荷粒子ビーム砲撃を行う。格闘戦用の武器がないため接近戦にはすこぶる弱い。
ビルドヴォーグ

本ゲームのラストボス。全長54mを超える欧亜連最大の機動兵器で、アーク・ノバを失った代わりに宇宙空間での拠点防衛のため開発されたと言われる。素粒子レーザーカノンを搭載し、宇宙戦艦並みの攻撃力を誇る。さらに正確な門数は不明だが、各種の近接防空兵器をハリネズミの如く装備しているという。