第375弾
ベルウィックサーガ
本日の回答者は2011年9月にHP後援者となったナギさんです。
『山口多聞』と検索してロングソード連合HPに辿り着いたナギさんは「提督の決断」が大好きなお方。
他にも三国史大戦などアーケードゲームにも精通し自身のブログに戦いの記録を日々書き綴っているという。
昨年度末、そんなナギさんに『JD殿下みたいなショートレビューを書いて欲しい』と嘆願。
いきなりの支援要請でしたが快諾してくれたので早速レビューを貼らせてもらいます☆
ナギさんのショートレビュー |
【ベルウィックサーガ】 やりこみ要素が多く、比較的好評だった前作「ティアリングサーガ」シリーズとして 発表された本作。前作の「ティアリングサーガ」がとても面白かったのでファミ通に 記事が載っているのを発見した時、即座に購入を決断した作品でした。 このゲームの特徴をいくつか紹介 ●敵味方同時ターン制 よくあるシュミレーションゲームではプレイヤー側のターンとCPU側のターンが 交互に展開していくが、このゲームでは同時ターン制が採用されている。 どういった仕様になっているか具体的に述べると、 ターン開始 1手目:プレイヤー 2手目:CPU 3手目:第3勢力(存在しない時は4手目以降と同条件) 4手目:敵味方のユニット総数の割合により、プレイヤーもしくはCPUに割り振り つまり、 プレイヤー→CPU→ゲストキャラクタなどの第3勢力→CPU→CPU→プレイヤー のように、順番が回ってくるたびに未行動のいずれかのユニットを選択し、 行動させていくことになる。基本、初期配置数の多い敵ユニットが2、3回行動後に プレイヤーに順番が回ってくる、といったところでしょうか。 そのため、他のゲームとは違って「このユニットを動かすとCPUはこう動いてくる だろうから、その次の自分の番ではこれを……」などと考えことになります。 この辺は将棋やオセロ、囲碁といったものに近いニュアンスがあるでしょうか。 自分のターンが終了し、CPUがひたすら動かしているのを待つ、ということがないため、 待たされている感をまったく感じずサクサクと遊べます。 ●攻撃命中率が低い とにもかくにも攻撃が当たらない。びっくりするくらい皆攻撃を外します。 攻撃は仕掛けた側しかできないが、相手の攻撃を回避できた場合もしくは 「反撃」のスキルを持つキャラクタは反撃が可能。 しかし、命中率の低さから、 攻撃側→攻撃を外す→防御側→反撃を外す→お互い何事もなく終了 という戦闘がけっこう起きる。 個人的には実戦においてバンバン命中するなんて有り得ない、と考えているので、 この命中率は好意的に評価したいが、あと味方側が5〜10%程度は命中率が高く、 敵側が5%程度命中率が低くても良かったのではなかろうかと思います。 なぜなら調練を欠かさず行なっている騎士団と、ならず者な山賊などでほとんど 命中率の差が無いのは悲しすぎるからです。 当然、相手は有名轟く歴戦の山賊や脱走兵でもありません。 そんな相手を1人倒すのに、騎士が3、4人がかりとか、ちょっと情けなさ満開です。 更に、このゲームは多くのシナリオでターン制限があるので、 攻撃を外す=ターン制限シナリオでの難易度上昇、という状況になります。 特に第4章の「撤退援護」は24ターン以内に味方負傷兵(NPC)を全員撤退できるよう 護衛しつつ、プレイヤーが操作するユニットも離脱させないといけない、という鬼っぷり。 特定の依頼をこなそうとすると敵陣深くまで侵入させないといけないので、 そこから戦闘しつつ帰還というのはけっこうデンジャーです。 そうした中で味方に加入時に命中率80%代を安定してはじき出すアルヴィナさんは 神としか言いようがないです。まぁ仲間になるのが終盤なのが残念ですが ●武器の強度がアナログ表示 これもまた私ナギが気に入ってる仕様。 スバリ、武器(魔法やアイテム以外)の残使用回数がまったくわかりません(o゚∀゚o)/ 他のゲームだと「22/40」のように使用回数がデジタルに表示されますが、 このゲームの場合「新品で壊れる心配はない」「少し痛んできた」など 情報が凄くアナログであります(マスクデータとして一定式での強度計算はされている)。 更に凄く気に入ってる点は「新品で壊れる心配はない」以外の状態では、 いきなりぶっ壊れることもあります。 安物の剣だろうが、伝説の剣だろうがいきなりぶっ壊れます。 貴重な武器の場合は、味方ユニットが死亡したのと同じくらいの衝撃があります。 同じ武器であっても30回使える時もあれば10回程度で壊れてしまう場合も。 この辺は凄く現実的仕様なので、自分は物凄く好きなのですが、レビューなどを見ると 他のプレイヤーの方々はそう思ってない方も多いみたいで残念であります。 ちなみに、武器でも弓矢は弓と矢に分かれています。 弓が壊れて矢だけになってもダメだし、矢が切れても攻撃ができません。 鉄の矢はそれなりに強くて充分に使える矢なのですが、万年金欠気味のプレイヤー軍では 木の矢やちょっと豪華に石の矢、青銅の矢で戦うのが常だったりしますw ●陳列してる商品に在庫制限 よくジャンルを問わずゲームで登場するお店では、同じ商品をお金さえあれば延々と 購入することができる。それに比べてこのゲームではそれが出来ない。 拠点にある店は最弱の武器のみは在庫制限が無いようだが、 それ以外の武器は物語進行に応じて入荷する、という仕様になっている。 そのため「この武器を4つ買えるお金貯めた」と思って店に行っても1〜2個しか買えない、 なんてことがざらにある。 戦闘マップ中に存在するお店でも同様に在庫制限があるが、拠点で買えない分の 仕入れも兼ねて基本必ず立ち寄るのをお勧めします。 ●経験値獲得方法が鬼仕様 敵にトドメをさしたキャラクタしか経験値が入りません。 敵のHPを削ったキャラクタには1も入りません。 削ったキャラクタに少しでもいいから入ってくれればこのゲームは かなり楽になるのですがその点は非常に残念です。 大概3つのシナリオからなる章の間、一度も出撃させなかったユニットには いくらか経験値が加算される救済措置はありますが、 個人的にはそれより敵にダメージを与えた時に経験値が貰える方が嬉しかったですね。 ●BGMが秀逸 なんというか、全体的にBGMが凄くカッコイイです。 こんな事を言うと関係者に怒られますが、ゲームに使うのがもったいないほどですね。 「ロードオブザリング」などの中世ファンタジー系の映画に使用されてもまったく 違和感の無い曲が多いので、機会があれば是非とも聞いてくだされ。 ちなみに自分はサウンドトラックを購入しました。 ただ、残念なことが1つあります。 これだけ壮大で勇壮なBGMがゲーム中に存在しているのに、演出がしょぼいのです。 まずイベント中のキャラクタの台詞時に表示される顔絵。 これは通常の表情のものしかないため、喜怒哀楽のレパートリーがありません。 そのため、怒っている時でも死にかけで苦しい時でも悲しい時でもずっと同じ顔。 騎士たるもの常に平常心であれ、と言うことなのか? と好意的解釈しても無理です。 感情移入度が大きく削がれる残念な仕様ですね。 あとは戦闘シーン、イベント時のミニキャラなど、 グラフィック面でPSもしくはSFCレベルなのが残念です。 ●キャラクタ紹介 独断と偏見で数人のキャラクタを紹介。 ・アルヴィナ 先述の通り、ゲーム終盤に加入するキャラクタ。 自軍の行なう捕虜虐殺行為などに嫌気がさし、敵将でありながら 身分を偽ってプレイヤー側の軍に接触、収容所の場所をリークし、襲撃させるなど、 意外とやることが大胆。 仲間に加入後は、習得スキル、装備武器防具、自身のスペックの高さなどから 即戦力として戦ってくれる。 上級者にもなってくるとアルヴィナ加入時には他のキャラクタの方が圧倒的に 強くなってる事が多々あるようだが、初回プレイ及び中級者の場合には、普通に まだまだお世話になるレベルのスペック。 けっこうファンもおられるようで、youtubeなどにはアルヴィナ加入以降のボスを ひたすらアルヴィナで倒していく動画をアップしている人もいるみたいです。 ・ダウド 先述した「撤退援護」で撤退してくる部隊の指揮官。 「撤退援護」中で唯一プレイヤーが操作できる撤退部隊のユニット。 ただ、隊長なだけあって非常に強い。ほんと強い。べらぼうに強い。 また成長補正も無いため、レベルアップすればするほど強くなる。 逞しいのは眉毛だけではなかった。 ・シルウィス 賞金稼ぎの弓兵。雇うには当然お金が必要だが、弓兵に必要なスキルの殆どを 習得しており、充分金額に見合った活躍はしてくれる。 重用しすぎると初期メンバーの弓兵が育たないくらい。 ただ弓兵なのにスキルで「峰打ち」を所持しているのがいささか疑問。 いったい矢のどの部分で峰打ちしているのか。プレイヤーにとってこれは共通の疑問のようで このゲームを題材にした4コマ漫画でもネタにされてる始末。まぁとても便利なスキルなので 深く問い詰める野暮なことはやめておきましょう。 ・エニード 初期は剣士でクラスチェンジすると魔法が使えて魔法戦士になる女の子。 一見すると魔法戦士は凄く万能で強そうなイメージがあるがエニードに関しては話が別。 別シナリオで登場する「シビリアン」(市民)に毛の生えた程度の戦闘力しかなく、 成長補正もべらぼうに厳しく設定されているのでほとんど育たない。 バリスタの攻撃が直撃しようものなら即死するので運用には注意。 ただ、クラスチェンジ後に使用可能になる禁断魔法の「パラスレイア」を、 同じく習得可能になるスキル「精神集中」と合わせて使用すると大概の敵は一撃で 始末できる凶悪っぷりを発揮することが出来る。 ※成長補正:そのキャラクタの成長に設定されている補正。±1〜±3程度に設定されており、 ダウドとリネットのみ補正無しになっている。 具体的に言うと あるキャラクタの力の成長補正が±3の場合、かつキャラクタのレベル10時の 力の設定値が10であったとすれば、レベル10まで育てた時の力の値は 最小で7、最大で13になる可能性がある、ということ。そのため、補正の強い キャラクタにはリセットロードをいくら重ねても徒労に終わる。 ※「パラスレイア」:攻撃力32 精度(武器命中率)90% 通常の武器、魔法が強くても攻撃力15程度なのでいかに強力かわかる ※「精神集中」:魔法攻撃時の命中率を30%上昇させ、威力を10〜30%上昇させる 最後に、このゲームをプレイしたユーザの誰しもが思うであろう一言を。 リアルラック、だいぶ消費しただろうな。 |
ナギさん、ショートレビューの投稿ありがとうございました!
「ティアリングサーガ」は嫁が遊んでいるのを何回か見ましたが、このソフトは初めて知りました。
『一振りの長剣と玉砕精神があれば世界中を敵にしても勝てる』と唱える私に実に不向きなソフトですが、
なかなか普段プレイ日記に登場しないジャンルなだけに管理人としてはありがたいです。
ブログの運営でご多忙とは思いますが、またお時間があればレビューの投稿をよろしくお願いします★
今年も昨年同様、『連合艦隊』ネタでお互いを励ましあって頑張っていきましょう♪