※このプレイ日記は2012年11月13日にHP後援者の溝蠍さんが製作したものです。




第615弾





FRAXY


PartA






 

 
いくらなんでも多すぎるぜクソッタレ!こいつらクローンじゃねぇのか?







多勢に無勢。何十機と相手をすれば初めて乗る機体でも多少なりとも操縦技術は上達するが、

この数の暴力の前には無力とさえ言えた。

そして、ボロボロになった機体に無情な光弾が迫る。









 糞、こんな所で死ぬのか…









バチィ!



吹き飛ばされた。だがそれは爆風ではなかった。







 !?










 

弾き飛ばされた溝蠍が見たのは、ここに居ないはずの
JDとスロウだった。





 この馬鹿者が。



 JDさんっ!」



 
ホント無茶するね、君は。



 スロウさんまで!
なんでここにいるんですか!



 無線で連絡が入ったんだ。溝蠍がピンチだとな。



 
…ソーヤー!



 とウぜンノ…コと・よ。



 へっ、ありがとよ!



 そノかワリ…キョうはあなタ・ノお…ごリね…。



 ちっ、わかったよ。背に腹は代えられねえからな。



 
単騎で敵要塞突入など、死ぬ気か貴様っ!



 はぁ…どうにかなるかと思いまして…



 甘すぎる!貴様は特訓が必要なようだな。



 はい…甘んじて受けさせてもらいます。



二人共、今はそんな事より、
こいつらを全滅させることが先決だ。









 

三人が三人ともに機体を進行方向に向かせた。対するは無数の銀色の機兵。





 
さぁて、逆襲の始まりだ!



 
覚悟はいいな…お前達!











JDとスロウの参戦もあり、瞬く間に敵機を蹴散らしていく溝蠍たち。

大方片付いたところで、遂に真打が黒雲の狭間から姿を現した。





 こいつが
空中要塞ってわけか!



 なかなか大きいない。こいつは楽しませてくれそうだ。



 援護する。後衛は任せてくれ。










空中要塞は無数の光弾と極太レーザーで弾幕を張り、弱点は機体中央部のコアのみという強敵。

JDとスロウは卓越した操縦桿捌きで次々と打ち出される光弾を躱していくが、

溝蠍はそうはいかない。

雑魚相手ならなんとかなるが、目の前の相手は
間違いなくエース級だ。





 
自分がこんなに下手だとは思わなかったぜ畜生!



 あの馬鹿…!









 JDさん!
助けてください!



 よく聞け!
先ずは敵弾の軌道を見切れ!見切ったらそれを最小限の動きで躱せ!











 こ…
こうですかぁっ!



 そうだ。先ずは俺たちの動きを真似てみろ!











 やれば出来るじゃないか。その動きを忘れるなよ。



 は、はいっ!



 それクら・イ基ホン中のキ…本よ…ゲロゲロゲロ♪



 …うるせえ!



 それよりも溝蠍。こいつ…
ずっと俺達に砲塔を向け続けてるよな?



 その通りですが、なぜそんなことを聞くんです?当たり前じゃないですか。


 いや、要塞ってのは普通全面に砲台があるはずなんだ。…こいつ、ひょっとして

砲台が正面にしかないのか!?



 あ、あぁ〜!










濃い弾幕密度を誇る空中要塞だったが完璧ではなかった。それは無数の砲塔の大部分が

要塞の正面に集中している為、十分な攻撃を多方向に向けられない事。






 つまり三人が各面に回り込むようにして動けば、奴を攪乱できるって訳か。



 ああ、その通りだ。



 クソ、何故こんなことに気づかなかったんだ!








敵の弱点がわかった今、攻略は難しいものではない。

三人は様々な方向に要塞を攪乱しながら着実にコアを攻撃していった。







 つギ次…に装・コ・ウが剥が…レテい・く。順・調ダわ。



 ここまで来たら後は楽勝だな。



 油断するな!奴が火を噴いて爆散するまで、気を緩めるな!










 
やったか!



 いや、まだだ…



 反ノウ…消え・テイな・イわ…
むしロ…増大シて…!?












爆風の中から姿を現したのは、二本の腕を持つ異形であった。




 ば…化物か…



 
第二形態だと!馬鹿な!



 慌てるな!弱点は変わらんようだ。やることは変わらん。










 

だが簡単ではない。無数の光弾をばら撒きながらコアをガードする右腕、

光の壁を貼りながら行動を妨害する左腕。そのどちらも一筋縄では攻略できない。





 どちらも破壊はできないようだな。



 うまく躱さなきゃいけないってことですね。



 攻撃と回避。どちらもこなさなくてはいけない所が俺達の辛いところだな。溝蠍、左だっ!



 うおっ!



<WS000115>
 誘導弾か…厄介だな。溝蠍っ!



 は、はいっ!



 誘導弾を引きつけてくれ!コアには俺が攻撃する!



 分かりました!ひええ!



 スロウ、抜け駆けはいかんな。俺もやらせてもらう。



 ははっ、頼もしいですね。やりましょう!











 スロウさん!



 こんなのかすり傷だ。気にするな。お前は誘導弾を避けることだけを考えろ。



 りょ、了解!



 スロウよ、これでは埓があかん。
一気に仕掛けるぞ!



 おおっ!










 
うおおおおおおおお!



 行けええ!









一度に数百発の弾丸を喰らった要塞は、その機体を震わせ、爆散した。



 
勝った…!



 しつこい奴だったな。



 え…コあガ…残ッて・ル!?








 


 ま、
まだあるのかよ…



 ふざけてんのか…俺達はもう限界だってのに…



 臆するな!残っているのは傷ついたコアのみ。ボロボロなのは相手も同じことだ。



 なるほど。俺達二人が止めを刺しましょう。



 待ってください!
俺がチャージショットを接近して奴のコアにぶち込みます。

JDさんが言った様に奴も限界です。こいつ一発でケリがつくでしょう。



 だがお前の機体も限界だ。
死ぬ気か!



 スロウの言う通りだ。やめておけ。要塞は倒せるかもしれんがお前も死ぬ。考え直せ。



 後は俺達が始末を付けるから、お前は帰還しろ。



 どウ…すルの。うまクいっテ…アい討ちよ?



 やりますよ。これは俺が仕掛けた戦争です。
俺はやり通さなきゃいけないんです。



 格好つけてる場合じゃないだろ!



 よせスロウ。…そこまで言うなら仕方ない。
逝ってこい。



 しかし!



 やめろ。
男には譲れない戦いというものがある。それはお前にもわかるだろう。



 ですが、みすみす死なせるわけには…!



 行かセテ・アゲま・しょウ。…ドぶ蠍。



 …なんだ。


 
死ンダら・それナりニ弔ってアゲるわ。感・謝・す・ルこトね。」



 へっ、止めないのか。…そうだな、でっかい墓を立ててくれ。頼んだぜ。












高速回転するレーザーの壁と、絶え間なく吐き出されるリング状光線。

その合間を縫って、バーニアをふかす。

JDとスロウ、ふたりの指導によって
操作技術は作戦前とは見違える程上達していた。

そして、敵遂にの剥き出しの心臓に肉薄。










 
死んでっ!たまるかっ!












遂に勝負は決した。
銃口から放たれた一筋の濃縮されたエネルギー弾がひび割れたコアを貫くと、

内側から膨れ上がる火の玉に包まれ、
爆ぜた。




 
よっしゃあ!



 あいつめ…やりやがった。



 ふん。運がいいらしい。



 
(やべ、少し漏らした…)



 残りはボロボロのお前一人でも楽に片付けられるだろう。俺達は撤収する。



 分かりました。後は任せてください。



 お前が終わらせると自分で言ったんだ。最後までやり通すんだぞ。



 はい、俺にもちっぽけですが矜持はありますから。JDさん、スロウさん、
ありがとうございました。



 あ、言い忘れたが。



 ?…なんでしょう。



 終わったら真っ直ぐ俺のところに来い。
特訓を忘れたわけではあるまいな?



 
ゲェーッ!



 『俺はやり通さなきゃいけない』んだろう?頑張れよ、ははははは!



 それとこれとは話が違いますよぉーっ!



 ゲロゲロゲロゲロゲロ♪





















どうも皆さん、溝蠍です。今回使用したゲームについて、簡単な説明をさせてもらいます。

このゲーム、
「FRAXY」はパソコン上で動作する全方位型STGのフリーゲームです。

数年前に出会い、一時期はまっていました。

国産ソフトですが、
国内よりも海外で人気が高いのが特徴です。

非常に自由度が高く、機体の性能を6つのうちから選べ、更に武器は一度に5つまで、

全11個の様々な武器から選ぶことができます。

内容としては自由に敵を倒すモードと、自分で作ったり、他の人が作ったストーリーを

攻略するモードがあります。

登場する敵も自由にクリエイトできます。ストーリーと同じく、他の人が作った敵とも戦えます。

ハマる人はハマると思いますので、興味があったらDLしてみたらいかかがでしょうか?





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 ぐぅ…今帰ったぜ…。



 ち、生きてやがったか。残念だ。



 予想が外れたな。これで好きなだけハッパが吸えると思ったのによ。



 何残念がってんだよ。あー体中が痛え。



 JDサん…の特ッくン…よク・耐えラれタワね。



 要塞戦より特訓の方がキツイってどういう事なんだよ。ところで野郎二人、

例の物は回収できたか?



 うまくいったぜ。手前が敵を全て片付けた後だったから直ぐに終わった。



 要塞のコアなんて何に使うんだ?



 決まってるさ。
ウチの増強だ。こいつを解析してATやMSに技術を応用すれば毒蟲隊は

ますます強くなる。



 あんたの隊長さんに渡さなくていいのか?



 今回みたいに助けられてばっかじゃいけねえんだよ。それにはまず俺達が強くならなきゃいけねえ。

全体が少し強くなるより、ここがとても強くなりゃいい。



 弱いのは手前だけじゃねえのか?



 お前は強い弱い以前にロボ動かせないだろうが。いつまでも生身じゃ生きてけねえぞ?



 生憎俺は暗殺専門なんでね。ロボなんてハイカラな物はいらねえのさ。



 おーおー、言うねぇ。











ピーピーピーッ。




 おっ、鬼作からか。







 鬼作か。どうだお前の方は。



 くっく。上々だ。情報も大方入手出来たんで、
これからあんたの言った作戦を始めるぜぇ。








 
細菌兵器の実験だな。上手くいくことを祈ってるよ。じゃ。










 俺もただ怠けてる訳じゃないことがわかったろ?俺の自信作だからな。



 お前を見直したぜ。



 ありがとよ。



 さて、鬼作の所に行くぞお前達。・・・・・なぁに、













 
奴らに俺達が毒蟲たる由縁を教えてやるのさ。













  
クククク…!