※このプレイ日記は2012年12月4日にＨＰ後援者の柳さんが製作したものです。

調な日常が経過していくが、ややもするとそれは平凡、退屈とも同義である。

そこで戦線膠着を打破すべく、一つの提案をぶち上げる。











花見（作中の季節は春）。

冷戦状態となっている兄秀樹とおば涼子。

二人の邂逅を目的とした、会合の席を設けようと物語は動き始めたのであった。












第６１９弾





ピアノフォルテ


Ｐａｒｔ�A

　話がど〜もややこしいですが、つまり。








　


　この姉妹と兄秀樹は種違いで腹は一緒。サラブレッドで言えば、

半兄、半妹ってヤツでありますぞ。



　なんでもかんでも馬の話にするんじゃねぇよ。



　で、兄と主人公は腹違いで種が一緒。



　つまり、姉妹と主人公は、全くの他人という事か。



　サラブレッドでは、腹違いは兄弟姉妹としては扱いませぬ。



　ほぉ、シビアな血縁感覚だな。って、また馬の話かよ。



　馬の世界では、認知云々や隠し子など問題にもならんのでしょうなぁ。








難しい事は抜き。とにかく楽しもう。

喫茶店のマスターの助言もあり、軽いノリで会合は行われる事に。








主人公は席取りで、花見本番６時間前に家を追われるなど酷い扱いだ。

居候の身は、かくも肩身が狭い・・・。













　自分が言いだしっぺとはいえ、酷い扱いでありますなぁ。



　おや？



　おぉ、セロ殿。配下の方々を差し置き、主君自ら席取りでいらっしゃいますか？













　早暁の風景や空気の澄んだ具合が、私は好きでしてね。そのついでに。



　・・・ついで？



　ええ。つ・い・で・です。



　席取りした上に、ご職業柄ご自身で皆様にお酒を振舞われるので？



　”私は明けたばかりの公園が好きなんです”



　お？



　”空気がまだ綺麗で、冷たくて、何もかもぴかぴかに光っていて・・・・・・

静かな公園での最初の静かな一杯――

こんな素晴らしい一杯はありません”



　それを言うなら、『開けたばかりのバー』でしょう？



　（舌打ち）












　チャンドラーでありますな。



　ふざけたお顔の割には、よく知ってますね。



　ん、少し風が。














　おや、席取りのｼｰﾄが飛んできましたよ。



　すみませ〜ん！



　ん？どこかで？



　むおぉ！？あすか殿！？



　へ？



　夢路厩舎の見習い厩務員、あすか殿ではいらっしゃいませんか！

お久しゅうございます！



　あ。



　・・・え、誰？



　んなッ・・・！？



　あすか、どうかした？



　おお夢路殿！



　・・・なんだこのおっさん？



　ッ！？



　お二人とも、無闇に相手なさっては駄目ですよ。



　く、紅莉栖殿まで！？



　ああ。見るからにヤバそうな顔だ。



　うん・・・気持ちワルい。



　ががーーーーーーん！！！



　さぁ、行きましょう。

















　・・・・・・。



　”気持ちワルい”に、まさか本気でショックを？



　これが、『データ消去』を選んだ自分めの道・・・。



　ゲームからデータが消えようとも、プレイヤーの記憶には刻み続けられますから。



　いかにも。



　・・・私が、多くを語る事では無いでしょうが。












　ゲームとは違い、人の人生は常にノーリセットです。



　今の私には、スコッチウィスキーの如く臓腑に染み渡るお言葉ですなぁ・・・。



　思い出してください。私が貴方に選んだ一杯は”オールドパー”です。













　傾けようとも倒れない事から、政治家などにも愛されたそうです。

貴方はここで倒れてしまわれるのですか？



　いえ・・・何か、熱いものが蘇ってくるようです・・・！



　一杯、いかがですか？



　ではロックを、ダブルで。



　どうぞ。














　・・・美味い。



　それは良かった。

















　１５００円、頂戴致します。



　金取るんですかい（汗）










そうこうしているうちに、花見は始まった。











　待たせたな。



　お待ちしておりましたぞ！




皆の頬も桜色に染まる頃、兄秀樹が登場。

遂に邂逅の時が訪れたのだ。










が、花見に緊急参戦していたマスターの暴走により、

特に会話らしい会話も無いまま兄一時離脱・・・。ワケが分からない展開である（汗）






　飲んでるぅ！？



　いや、ウチの兄を追わなくてもよろしいので？



　ふぅん。じゃあ、アタシが直々に飲ませてあげよう！



　いやいや・・・って、ええぇぇっ！？












　どう、美少女エキスが入ったお酒は？



　ちょっと麻里！あなた酔い過ぎよ！！



　す、３カウントものであります・・・！



　家政婦は・・・。



　は？家政婦は・・・見た？













　ムタ。



　む・・・た？












　ぐぎゃ〜！毒霧ぃ！？目が〜！？



　なはははは！



　このクソ酔っ払いがぁぁ！



　どわはははは！



　おんのれぇ！すずこう殿！白波を持ってこんか〜い！



　だから持ってませんって（汗）！






ランチキ騒ぎの横で、

いつの間にやら戻ってきた兄秀樹とおばとの会談がしめやかに行われていた。

すぐに、というわけにいかなくとも、そこは血の繋がった母子の関係。

後は時がゆったりと、隔たりを溶かしていく事になりそうである。








　しかしこれ、妹攻略ルートか？



　あまり気にしとりませんでしたが、どうやらその様でありますな。







期せずして進路は妹の方に傾いていたらしい。










二人して音楽を完成させようとするイベントが進行していく。

気にもしていなかったが、一応タイトルが示すとおり、音楽が主題のゲームではあるらしいｗ


『綺麗なだけ』の主人公の音。

そして『荒々しくも躍動感がある』麻里の音が合わさって、曲は完成に近付いていく。

そして物語はクライマックスへ。








主人公は夜中の音大、それも高梨先生の”第２ピアノ室”らしき場所に麻里を連れ込み、

こう告げる。













　「貴女と合体したい」・・・と。













　言い残す事はそれだけか。



　ぎゃあぁぁ！？お待ち下さい！作戦完了までは後一歩ですぞ！



　よくも祥子先生の第２ピアノ室でナメた真似を・・・。



　た、隊長！落ち着いて下さい！



　万死に値するわ！！














　焼け死ね〜〜い！



　ちょっと！？学校ごと灰にするおつもりですか！？











『俺がお前に合わすから、お前は好きなようにギターを弾いてくれ』

主人公の言葉に、麻里も応じる。

曲は完成し、やがて・・・。










『俺がお前に合わすから、お前は好きなように動いてくれ』

などと言ってみたり、言わなかったり。










『感性を研ぎ澄ますには目隠しが一番』

と、ブラインドで演奏を試してみたり。

挙句は











『どれ、ひとつ調律を施してやろう』

などと、楽器でなく麻里を演奏してみたり。


※全部嘘です








　って、誰だ！？勝手に話を進めてるヤツは！？
















　副総裁！無事エンディングまで進めておきましたぞ！



　だぁぁ！？貴様、一番美味しい所を！？



　シメの一品は、親子丼ならぬ、姉妹丼でありました♪



　シマイドン？
















　その風味たるや五つ星！











　美味絶味、堪能し申したぞ！



　そ・・・それを貴様一人で喰らい上げたというのかッ！？



　許せ〜〜ん！！！



　あれ、隊長？











　焼け死ね〜〜い！



　こっちもですか（汗）！



　もう腹いっぱいであります♪















　ふゥ〜・・・うま・・・



　あ。














　カク。



　死んで誤魔化しよった〜！？



　ホント、ロクなのがおらんな、お前等は・・・。

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　というか隊長、一つよろしいでしょうか？



　なんだ？















　この選択肢、どこで出てくるのでありますか？



　・・・・・・。



　恐れながら、何度プレイしても出現しなかったのですが・・・。



　攻略サイトはきちんと確認したのか？



　そ、それはもう入念に。













　じゃ、インストールし直し、やり直せ。



　・・・は？



　二度も言わすな！とっととやり直せ！



　りょ、了解であります！



　隊長・・・。



　世にピアノフォルテは１作限り。だが、人の数だけプレイ日記はある。



　はい。











　だったら、その、人の数だけエンディングがあってもいいじゃないか。なぁ？



　・・・。
　俺達長剣連合は、プレイ日記を主戦場とする戦闘集団だ。ならば。













　俺のエンディングは、俺のプレイ日記で切り開く。







ＥＮＤ