セガサターンソフト WingArms
PartD
アヴァロン軍の総力かけたエンタープライズへの攻勢は完全な失敗に終わった。
人々にはようやく笑顔が戻り、都市には久しぶりに光が溢れた。
市民たちはつかの間の平和を満喫していた。
しかそれはまさしく、つかの間に過ぎなかった。
闇夜に浮かぶアヴァロン軍のシェルエット
都市の遥か上空に現れたのは…アヴァロン軍の大型爆撃だった。
「大佐、爆撃目標に到着いたしました」
「…上出来じゃないか」
「無線によるとエンタープライズへの総攻撃はやはり失敗したそうです」
「制服さんの悪いクセだ。急ぎすぎるとことを仕損じる」
「!!大佐、レーダーに反応!連合軍の迎撃機です!」
アヴァロン軍大型爆撃機の迎撃にあがる連合軍機
「さっさと逃げればいいものを。この私と戦うつもりか?」
「全対空機銃スタンバイOK。迎撃します!」
アヴァロン軍大型爆撃機の猛烈な対空射撃が開始。
迎撃に上がった連合軍機だったが力の差は歴然。次々と撃墜されていく…。
「敵機、全機撃墜しました!」
「私をあまり怒らせない方がいいぞ。あっはっはっは」
そして爆撃開始。都市は地獄の業火で燃えあがる…
「素晴らしい!!最高のショーだとは思わんかね!?」
「ですが大佐、このままでは敵の増援がくるかと…」
「都市の完全焦土化が我々の任務だ。聞こえないのか?このまま進むんだ」
「りょ、了解」
「どうせヤツらにロクな戦闘機は無い、航海はきわめて順調だよ」
悠然と飛行する大型爆撃機を止める術は…果たしてあるのだろうか…
ステージ4 大型爆撃機の撃墜
「ガードリーダー将軍、失礼致します」
「おう、リジュか。お前もこっちへ来て飲むがいい」
「そんなことより迎撃命令がでておりますぞ」
「迎撃命令じゃと?アヴァロンにもう兵はおらぬと言ったではないか」
「…そんなことを言っていたのは将軍だけですぞ」
「ぬうう・・・めんどくさいのう」
「Me262のエンジンは温めておきました。至急発艦してください」
舞台は光り輝く大都市上空。美しい街の光がMe262を照らす。
「美しい夜景じゃ…」
「その美しい夜景を敵の大型爆撃機が奪おうとしております」
「ふむう。敵は大型爆撃機か」
「我が軍も迎撃に上がったそうですが…全機撃墜されました」
「なにっ!全機じゃと!!」
「爆撃機の対空砲火は強力です。くれぐれもご注意ください」
ガードリーダー 「ん?敵の護衛機は…ジェット機なのか!?」
爆撃機が丸腰でくるほど、アヴァロン軍は馬鹿ではない。しっかり護衛つきだ。
この新型護衛機はMe262に匹敵する高速力をもつロケット戦闘機で、その名も桜花であった。
史実における桜花は日本海軍が開発したロケット特攻機だったが、アヴァロンはこれを大改良。
30ミリ機関砲二門をもつ強力な高高度戦闘機へと変貌させていたのだ。
「おのれ、アヴァロンめ…味なマネを…」
速度こそ速いものの、桜花の装甲は厚くはない。
所詮は特攻機の改造品。
Me262の攻撃力ならば瞬殺するのは赤子の手をひねるが如く簡単だったが・・・
しかし肝心の大型爆撃機にたどり着く前に、貴重な弾薬と自機の耐久力を消耗していく。
「バカどもにはちょうどいい目くらましだ」
そしてついにアヴァロン軍、大型爆撃機の登場
「将軍!敵の大型爆撃機が姿を現しました!!」
「な、なんじゃコイツは!なんという大きさだ!!」
「これからアヴァロンの勝利を願って、諸君にこの富嶽の力を見せてやろうと思ってね」
「なにぃ!回線に割り込んできた!?」
「見せてあげよう、富嶽の雷を!」
ステージ5ボス 大型爆撃機・富嶽
太平洋戦争中、日本がアメリカ本土爆撃機を目指して計画した超大型戦略爆撃機。
中島飛行機は1944年に開発を放棄したがアヴァロン軍の手によって完成にいたった。
ガードリーダー機、富嶽を捕捉するも猛烈な反撃のために近寄ることが出来ない。
「旧約聖書にあるソドムとゴモラを滅ぼした天の火だよ」
「ぬうう!なんというすさまじい対空砲火だ!」
「ラーマヤーナではインドラの矢とも伝えているがね」
ガードリーダーのMe262を振り切り、遥かな上空を飛ぶ富嶽
「だめです、将軍!敵の高度まで上がれません!」
「このMe262でも上がれないとは…。上昇力もバケモノ級か」
「ここから先は高高度爆撃機しか入れない聖域なのだ 」
低空に降下してきた富嶽をなんとか銃撃するが、装甲も硬い…
「エンタープライズの命と引き換えだ。投降したまえ」
「な、なにっ!」
「それともそのジェット機で私と勝負してみるかね?」
「このアヴァロンの愚か者めが…もう我慢できんわ!」
ガードリーダー 「あがれー!!!」
Me262のエンジンは燃え尽きるほどヒート。富嶽の高度まで一気に駆け上がる。
まさにナチスドイツの科学は世界一ィィ!であるw
ガードリーダー 「このバケモノが!おちろ、おちろー!」
一般的に爆撃機の対空砲火が一番薄いのは真上か真下である。
うまく真下をとったガードリーダーはMe262のロケット弾をこれでもかと乱射。
照準が正確にできなかったため多くは外れたが、それでも数発は富嶽の胴体部に命中。
「くそ〜対空機銃は何をしている!!ロケット弾か!!」
これで富嶽の動きを完全に捉えたガードリーダーは、Me262自慢の30o機関銃を連射。
これで富嶽は機体に装備したあった対空砲座の多くを失い、その防空力は激減した。
「さすが将軍、機体の特性を生かした素晴らしい攻撃です」
「KK、鮫島幸雄…今までの強敵に比べればこんな爆撃機なぞ!」
富嶽はあわてて高度を上げて逃げようとするが、Me262が猛追
「くっ、上昇だ!上昇しろ!」
「ふ、振り切れません!速度が違う!ぐわああ!」
ガードリーダー 「地獄の業火で焼かれやがれ!!」
「あぁ〜!!目が!目がぁ〜!!あぁ〜!」
アヴァロンは滅びぬ…何度でもよみがえるさ。アヴァロンの力こそ人類の夢だからだ…
壮大なる断末魔とともに巨星堕つ。
アヴァロン軍の技術の粋を集めた超大型爆撃機・富嶽はついに力尽きた。
アヴァロン軍の航空兵力は壊滅したのだ。
ステージ5 クリア
「お見事です将軍、敵の航空戦力は壊滅しましたぞ」
「何度も繰り返すが…花見をするよりよほど楽しかったわい!」
「これで正真正銘、アヴァロン軍に兵は残っておりませぬ」
「うむ、アヴァロン軍は武装解除されてこの戦争はオシマイだ」
圧倒的不利な状況を不屈の闘志でひっくり返してきたガードリーダー。
その活躍は連合軍を大いに奮い立たせアヴァロン軍は各地で急速にその勢力を失っていく。
しかし戦いはまだ…終わってはいなかった。
今まさに、最後の死闘が始まる…